2024年11月8日、お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志さんが、週刊文春による性加害報道を巡る訴訟を取り下げることが明らかになりました。今回の訴訟は、松本さんが「事実無根」と反論した週刊文春の記事に対して、発行元の文藝春秋などに5億5千万円の損害賠償と訂正記事の掲載を求めていたものです。関係者によれば、松本さん側と文春側は訴訟手続きの進行と並行して訴訟外での協議を行い、最終的に訴えの取り下げで合意しました。
訴訟の背景と経緯
週刊文春は2023年12月、2人の女性が松本さんから性加害を受けたとする証言を報じました。記事によると、女性たちは2015年に東京都内で松本さんと飲食の場を共にした際に、不適切な行為を受けたと証言しており、松本さんはこれに対して「事実無根」として強く反論。2024年1月には文春側を提訴し、「ずさんな取材による名誉毀損だ」と主張していました。しかし、訴訟の過程で、証言の裏付けや証拠の不十分さが指摘され、訴訟の行方に注目が集まっていました。
訴え取り下げの理由と今後の動向
松本さん側と文春側は、夏以降、訴訟外での協議を重ねた結果、訴訟を取り下げることで双方が合意。訴訟を終結させる意向を示しました。また、8日夕方には松本さんと文春の双方がそれぞれコメントを発表する予定です。弁護士の橋下徹氏は、この合意には被告側の同意も必要と指摘しており、文春側も協議の過程で同意に至ったと見られます。
取り下げによる影響と今後の活動
訴訟が取り下げられたことにより、松本さんの芸能活動再開の可能性が高まると期待されていますが、文春側が提示した証言の真実性に関しては依然として曖昧な部分が残ります。また、今回の決着が、名誉毀損訴訟における報道と芸能人の関係について、今後の課題を投げかけるものとなりそうです。