2024年の「新語・流行語大賞」ノミネート30語が発表されました。今年は、訪日外国人の増加を背景にした観光や物価の変動に関連した言葉、SNSやネット発の言葉、またAIやブロックチェーン技術といった最新技術にまつわる話題が目立ちました。特に、スポーツ界での偉業や日本社会の変化を反映した言葉も多く選ばれており、2024年の日本社会のトレンドが色濃く反映されています。以下に、ノミネートされた30語を一つずつ紹介します。
ノミネート30語一覧
1. アサイーボウル
果物のアサイーをスムージーにしてシリアルなどとともにボウルに盛りつけたブラジル発祥の料理。2000年代中頃に一度流行しましたが、再び注目を集めています。
2. アザラシ幼稚園
オランダの施設で、負傷したアザラシを保護し、赤ちゃんアザラシの様子をライブ配信。今年8月にSNSで話題になりました。
3. インバウン丼
訪日観光客向けに提供される高額な海鮮丼の俗称で、「外国人向けのぼったくり」というニュアンスで広まりましたが、実態との乖離も指摘されています。
4.裏金問題
自民党の派閥による政治資金の不透明なやり取りを指す言葉。収支報告書の不記載や不適切なキックバックが問題視されました。
5.界隈
「その辺り」という地理的範囲から、共通の関心を持つ仲間を指す意味に転じて使われるようになった言葉です。
6.カスハラ
カスタマー・ハラスメントの略で、理不尽なクレームや顧客からの嫌がらせを指します。
7. コンビニ富士山
富士山を背景に撮影できるコンビニが観光スポット化し、マナー違反や危険行為が発生したため対策が取られた事例。
8. 侍タイムスリッパー
自主制作の時代劇映画で、全国上映されるほどのヒットとなりました。
9. 初老ジャパン
パリ五輪で活躍した日本代表総合馬術団体のチームが平均年齢41.5歳で銅メダルを獲得し、親しみを込めて呼ばれました。
10.新紙幣
20年ぶりに刷新された日本の紙幣で、偽造防止やユニバーサルデザインが取り入れられたものです。
11.新NISA
2024年から変更されたNISAの新制度。年間投資枠の拡大などが導入され、多くの関心を集めました。
12.ソフト老害
元放送作家・鈴木おさむが自戒として発信した言葉で、年上が年下を気遣ったつもりが逆効果になってしまう状況を指します。
13.トクリュウ
匿名性の高いSNSを使って募集される流動型犯罪グループの略称で、闇バイトの一形態として問題化しています。
14. 南海トラフ地震臨時情報
8月に発表された地震に関する臨時情報で、南海トラフ巨大地震に備えることの重要性を再認識させるものでした。
15.猫ミーム
ネットで猫の画像や動画が体験談として広まり、特に「飛び跳ねる猫」の動画が人気を集めました。
16. はいよろこんで
マルチクリエイター・こっちのけんとによる楽曲で、ダンス動画がSNSで流行しました。
17.8番出口
架空の地下鉄駅を舞台にした個人開発のゲームで、ユーチューバーなどによる実況が話題となりました。
18.はて？
NHK連続テレビ小説『虎に翼』で、主人公が疑問を持った際に発する口癖で、多くの視聴者に注目されました。
19. BeReal
フランス発のSNSアプリで、指定時間内に写真を投稿する特徴が若者の間で人気となりました。
20.被団協
2024年ノーベル平和賞を受賞した原爆被害者団体「日本被団協」の略称で、核兵器廃絶を目指す活動が評価されました。
21.50-50
大谷翔平選手がMLBでシーズン50本塁打・50盗塁の大記録を達成したことを指します。
22.ふてほど
TBSドラマ『不適切にもほどがある！』の略称で、作品に込められたメッセージが話題となりました。
23. Bling-Bang-Bang-Born
Creepy Nutsによる楽曲で、アニメ主題歌として「BBBBダンス」が流行しました。
24.ブレイキン
パリ五輪で正式種目となったブレイクダンスのこと。日本人選手AMIが金メダルを獲得しました。
25. ホワイト案件
SNSで募集される仕事やバイト情報において「ホワイト」を謳う内容ですが、実態に注意を促す用語です。
26. マイナ保険証一本化
健康保険証のマイナンバーカードへの統合に関連し、トラブルが多発したため議論となりました。
27. 名言が残せなかった
パリ五輪で金メダルを獲得した北口榛花選手がインタビューで発した言葉です。
28. もうええでしょう
ドラマ『地面師たち』でピエール瀧が演じた役の台詞が話題になりました。
29. やばい、かっこよすぎる俺
パリパラリンピックで金メダルを獲得した小田凱人選手の発言が注目されました。
30. 令和の米騒動
2024年夏に全国でコメの品薄が広がった状況を指します。
まとめ
2024年の流行語大賞ノミネートには、日本社会の変化や問題意識が色濃く反映されています。特に、観光や経済、スポーツ、テクノロジーといった幅広い分野の話題が含まれており、今年の注目ポイントを一挙に振り返ることができます。今年の大賞にどの言葉が選ばれるか、今後の発表に期待が寄せられます。
