女性たちが語る苦悩と真実―伊東純也選手を巡る訴訟
11月26日、サッカー日本代表の伊東純也選手から損害賠償を請求されている女性2人が、東京都内で記者会見を開きました。2人は「虚偽は一切ありません」と強調し、自らが受けたとする性被害の詳細を語り、誠実な謝罪を求めました。
記者会見での女性たちの訴え
記者会見に登壇した2人の女性は、2023年6月に大阪市内のホテルで伊東選手とその専属トレーナーから性加害を受けたと主張しています。女性たちは、伊東選手の告訴を受けた後も誹謗中傷や脅迫にさらされており、「殺害予告や個人情報の流出が相次ぎ、精神的に追い詰められている」と述べました。
女性の一人は「有名人の周辺で女性がアテンドされる仕組みを変えたい」と語り、もう一人も「私たちの話が真実であると知ってもらいたい」と訴えました。
伊東選手側の反論と対応
一方で、伊東選手の代理人弁護士は会見後に「性行為をした事実はなく、女性たちの主張は虚偽だ」と改めて反論。性被害者保護の重要性を認めながらも「虚偽の告訴が男性の社会的生活を奪う危険性がある」と指摘しました。また、今回の告訴が伊東選手のスポンサー契約の打ち切りなどに繋がったとし、約2億円の損害賠償を求める理由を説明しました。
事件の経緯と背景
この問題の発端は、女性2人が2024年1月に伊東選手と専属トレーナーを性加害で告訴したことにあります。しかし、大阪地方検察庁は2024年8月、双方の告訴について「嫌疑不十分」として不起訴処分としました。これを受けて、伊東選手は女性たちを逆告訴し、今回の民事訴訟に至りました。
ネットでの誹謗中傷
女性たちは、告訴後にSNSやインターネット上で多くの誹謗中傷にさらされたと述べています。「暴露系インフルエンサーによる攻撃が追い打ちをかけた」と語り、精神科医からPTSDの診断を受けたことも明かしました。さらに「こうした被害が二度と起きないようにしたい」と、訴訟の背景にある問題点を指摘しました。
性被害をめぐる社会的議論
今回の訴訟は、性被害とその虚偽の申告をめぐる社会的な議論を呼び起こしています。女性たちの主張が真実であれば、被害者を守るための仕組みの強化が必要です。一方で、伊東選手側が指摘するように、虚偽の告訴がもたらすリスクも無視できません。
