「飲みニケーション」不要が半数超え:日本生命の調査結果
日本生命保険が実施した最新のアンケート調査によると、仕事後の「飲みニケーション」について「不要」または「どちらかといえば不要」と回答した人が56.4%に上り、直近3年間で最も高い割合となりました。この傾向は2022年の54.4%、2023年の55.2%から年々増加しており、職場でのコミュニケーションの形が変化していることを示しています。
「不要」とする理由は「気を遣う」
「不要」と答えた理由として最も多かったのは「気を遣うから」で48.3%、次いで「仕事の延長と感じるから」が33.7%という結果でした。その他にも、「プライベートの時間を優先したい」や「経済的負担が大きい」という声も寄せられ、働き方や生活スタイルの変化が背景にあると考えられます。
「必要」とする理由は本音を引き出す効果
一方で、「必要」または「どちらかといえば必要」と回答した人は43.6%にとどまり、その理由として最も多かったのは「本音を聞ける・距離を縮められるから」が57.6%を占めました。また、「職場の雰囲気を良くするため」との意見も目立ち、飲み会を重要なコミュニケーション手段と考える層も一定数存在しています。
専門家の見解:「新しい働き方の定着が背景」
ニッセイ基礎研究所の小口裕准主任研究員は、「コロナ禍によって生まれた新しい働き方や生活スタイルが着実に根付いていることがうかがえる結果」と分析しています。特にリモートワークの普及や職場でのオンラインコミュニケーションの増加が、飲み会を不要とする意識を後押ししていると考えられます。
職場のコミュニケーションが多様化
この調査結果は、職場でのコミュニケーション手段が従来の飲み会に依存せず、多様化している現状を反映しています。今後も、オンラインミーティングやワークショップなど、新しい形式の交流が主流となる可能性が指摘されています。